山行名 20001年度 夏 屋久島沢登り 永田川
山域名 永田〜神様のクボ〜永田岳〜鹿の沢小屋〜永田
山行日 2001年9月20日(金)〜9月26日(水)
メンバー CL 久保耕太郎(3) SL 野口みほ子(3)  藤尾紀子(3)

行動記録

9月20日〔金〕

北埠頭発(8:45)−宮之浦港着(12:30)−永田 林道終点(14:00)―入渓(14:30)−下トリゴエ沢(17:30)        

 出発にみんなが見送りに来てくれていた。差し入れもすごくうれしかった。3人でひたすら眠って、屋久島につく。バイクで永田に向かう道中、海が本当にきれいでよそ見ばかりしてしまった。永田の集落で、なぜか道に迷いぐるぐるして登山口の先の林道終点についた。バイクを置いて、入渓。天気もよく、水中メガネで川のなかをのぞくと魚がいて、3人ではしゃいでしまった。1箇所、水の勢いが強く渡るのが怖いところがあったので、涙目で訴えて、まいていただく。下トリゴエ沢付近に岩屋があったが、3人には狭かったので平らなところを探してビバークする。夜、雨がふりだす。


9月21日〔土〕 

起床(6:00)−出発(7:30)−林吉岩場付近

 ずっと小雨が降っている日だった。とにかく寒くて、休憩もつらかった。私は日ごろの怠けた生活と岩のぼりの未熟さがたたって、自力で登れないところが多く、耕太郎君とのぐっさんに何度もひっぱりあげてもらう始末。途中、巨大ヒルにすわれて気分も最悪。あんまり寒いということで、下の岩屋までの予定を変更して、下タカヨケをすぎたあたりで切り上げる。木を拾ってバンバン焚き火した。あったかいことこのうえなし。焚き火万歳!

9月22日〔日〕 

起床(6:00)−出発(7:30)―上の岩屋(14:30)

晴れ。今日は歩きやすい。やっと、美しい沢に感動する余裕ができてきた。がんばるぞと思って岩に飛び移った瞬間、足が滑り岩と顔面衝突して唇をきってしまった。血がポタポタおちて、他二人をかなり心配させてしまう。血が止まらないのでガーゼをくわえてなんとか進むことにするが、以後、飛び移り恐怖症になる。だんだん沢は狭く岩は大きくなってきて、障子岳がすぐ近くに見える。すごい迫力だった。ネマチノクボと右谷のわかれは、かなりはっきりしていたが、上前の山とのわかれかもしれないということでしばらくもめる。しかし、間違いないようだ。ネマチノクボのほうは突然急斜面になっていて、一目見て、私には無理だと思った。今夜も焚き火をして眠る。ヒルはここにもいた。

9月23日〔月〕 

起床(6:00)−出発(7:30)−神様のクボ出合―永田岳(18:00)−鹿の沢小屋(20:30)

 出発するとすぐ小さな滝があり、直登するためにザイルをだす。何回か連続してザイルを使った。奥のクボをすぎると神様のクボの出合はすぐだったが、沢のはずなのに水が見当たらず、やぶが茂っている。少々不安になりつつ、やぶこぎをした。水の音はきこえるが、なかなか沢にたどり着かない。途中で鹿道を見つける。鹿にも会う。また、やぶをこいでやっと水の流れる沢にでると、最高に美しいところだった。かなり満足。永田岳はすぐ近くに見えたので、やったと思ったけれども、そのあとのやぶこぎが地獄だった。一歩進むのに全力をそそぐがなかなか着かない。完全にばててしまって、最後は本当に神様にすがっていた。やっと永田岳の近くに出た時はガスがひどく、道が全くわからなかったが風で一瞬だけガスが晴れ道が見つかる。強風がふく中、ヘッドランプを頼りに下るが、私はずっと意識が遠のいていた。小屋に着いた
時、涙が出た。ひたすら食べてから眠る。

9月24日〔火〕 

起床(8:00)−出発(10:00)−永田

朝寝する。すごく良い天気で、窓からの朝日がすごく気持ちよかった。朝ご飯を2回食べる。3人でとことんだらだらして過ごす。最高に楽しい。ゆっくり出発して、永田歩道を下るが、なんだかしつこくていやになってしまう。登山口入り口に着いて、バイクをとりにいってから沢ぐつを脱ぐと開放感で満ち溢れた。しかし、靴下まで脱ぐとヒル発見。今回は本当によく吸われた。永田浜で遊んで、非常に見つけづらい楠川温泉に入りに行く。ここは秘境。コスモのまえの公園で鍋をつくってささやかに下山のお祝いをする。最高な寝心地の芝生だった。

文責:藤尾紀子


雑感

工学部 海洋土木3年 久保 耕太郎

 今回の三人は同学年ということもあり、CLとしての仕事はあまりなかった気がする。途中現在位置について話し合ったり、読図力はまだまだだった。沢は滝・ゴルジュなど周りの景色がどんどん変わり、遡行する自分は物語の主人公のようになれるのが好きだ。今度は宮之浦、小揚子川に行きたい。原付で行ったので帰り海により遊んで帰った。またこの三人で山に行きたい。  


法文学部 法政策学科3年 藤尾 紀子
 3年目にして完全にバテた。全体を通して、耕太郎君と野口さんに迷惑をかけすぎてしまい、反省することは山ほどある合宿だった。しかし、想像以上の沢の美しさ、久々の山生活、下山の温泉ともう本当に楽しかった。二人のおかげです。ありがとう。

法文学部 経済情報学科3年 野口 みほ子
 神様のクボはあまり難しい所ではなかったが、ヤブこぎが長かった。でもそこまで嫌ではなかった。たまにかんしゃくをおこしてしまい皆に笑われた。ちょっと物足りなかった。でも楽しかった。また違う沢に行きたい。


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