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2002年度クライミング合宿
日時:2003年3月11日(火)〜3月15日(土)
山域:宮崎県・比叡山,雌鉾岳
メンバー:香川浩士(5)、新谷元信(2)

3月11日(火) 晴れ (移動日)西鹿児島駅→延岡
 2人きりのクライミング合宿の始まり始まりー。延岡まで,列車の中の大部分の時間寝ていた。一度寝ぼけまなこで起きると,目の前にとってもかわいくておとなしい感じの女の子が座っており,ちょくちょく盗み見ようかと一瞬不埒なことを考えるも,理性が勝ってそうはしなかった。
 延岡では駅を出て右の駐輪場の横にテントを張って寝る。仁の差し入れの生姜湯を飲むと,翌朝には,香川の風邪がほとんど治っていた。

3月12日(水) 晴れ (比叡山1峰南面,3KNスラブルート&ニードル左岩稜ルート)延岡→槇峰→比叡山B.C.
 今日は,まず高千穂鉄道で槇峰駅まで行き,そこからヒッチで比叡山に向かう。ヒッチは30分以内に成功。長崎のクライマーが乗せてくれる。神社の横にベースを置いて早速取り付きへ。取り付きのルートは間違えないように踏み後を注意して辿るが,どうもルート図と目的のルートが合わない。執拗に行き来して1時間以上探すが,どうも無く,香川が以前登ったことのある所から行こうとしていると,6人パーティーに先行され,以後各ピッチごとにけっこう時間待ちをすることになる。(比叡山1峰南面の大体のルートは,特徴的な滝の落ち口に向かっていくような1ピッチを登り,少し樹林帯を歩いてから各ルートに分かれていきます。比叡山の詳しいルート図には,この1ピッチの部分を簡単に書いているため,我々はなかなかルートの取り付きに辿り着けなかった。)登攀自体は,基本的につるべで行く。今回,元信の本チャン初体験なので「どんなかな?」と見ていたのだが,奴は怖がりつつも,けっこういい感じでリードしていた。ビレイ点の作成もしっかりできていた。3KNスラブの核心である2ピッチ目のW+は、ホールドが細かいので最初は少し戸惑うが,よく見ると,ホールド,スタンス共にある。残置のボルト類の間隔が遠いので,ハーケンやキャメロットをそれぞれ重くならない程度に持ってくるとよいだろう。ナッツはいらない。順番待ちがあったので4時間ぐらいかかった。時間は15時になろうとしていたが,お次はニードルへ。時間が無いのでここは香川がオールリード。1ピッチ目,薄焼きせんべいのような大胆に薄いフレークを思い切って使っていく。2ピッチ目,いよいよ核心のY−のフレークである。さすがにYというグレードになると,やばそうな雰囲気を醸し出している。ほぼ垂直のフレークに向かって離陸する時が核心かもしれない。その前にキャメ2本くらいでランニングビレーを取っておく。覚悟を決めてフレークをレイバックで登っていくと,やがてフレークが消える。そこまで落ち着いて上がると,一気に右の小さな凹角に右足を広げ,その次に左足を,特徴的な小さなポケットに入れる。これはインターネットに書いてあったが,まさにポイントである。そうして頭上のハンガーボルトにクリップし一安心。その次は浮石を利用しつつひだりの岩を使って豪快にレイバックで越えていく。すると傾斜が落ち,右に方向が変わって小さなギャップでピッチを切る。ザイルの流れも要注意である。3ピッチ目は,3年次の俺が怖くてリードしきらず,左方からエスケープした因縁のピッチ。確かに、5m登った所からカンテをクラック沿いに離陸する時が怖い。このピッチ,ほとんどのランニングビレーをキャメで取る。キャメをクラックに決めて決心をつけたら,左のクラックにジャミングを決めつつ思い切って離陸。ここも最初の2,3手を終えると,後はホールドがガバばかりなのでいかに最初を思い切っていくかというのが大事である。
比叡山からヒッチハイクで鹿川小学校の近くの商店まで移動。そして、買出しをする。パン、弁当などはなくインスタントラーメン類を買う。ふたたび、ヒッチでキャンプ場まで移動。テン場代は一人500円であった。岩までのアプローチは立て札があるので分かりやすい。雌鉾岳の巨大なスラブはとても綺麗だった。1ピッチ(リード;香川)、2ピッチ(リード;新谷)、3ピッチ(リード;香川)、4ピッチ(リード;新谷)は特に問題はないが、カエル歩きのような格好で登ることとなった。慣れないうちは少し怖い。5ピッチ(リード;香川)からトラバースになる。まず右上し外傾バンドに行く。そして、そのバンドをトラバースし終わる。6ピッチ(リード;新谷)、外傾バンドをそのままトラバースするとカメレオンルートに行くことになるので、少しクライムダウンしてからトラバースする。右にテラスが見えてくる。そこで支点を作り、終了である。7ピッチ(リード;香川)、屈曲する部分が多い。ボルトなどを追って中央バンドにでる。8ピッチ(リード;香川)、9ピッチ(リード;香川)、中央バンドから直上する。人工が混じってくる。人工からフリーに変わる所が非常に難しく感じられた。また、私は人工がうまく出来ないので、リードを全て香川さんに任せた。10ピッチ、11ピッチは時間が無かったので、はぶいた。取り付きまでの下降路はとても悪かった。この日は、鹿川キャンプ場でラーメンを食べた。ラーメンにさばの缶詰をぶち込んで食した。うまいとはいえない味になってしまった。

3月14日(金)晴れのち雨
6:00起床〜17:00熊本大学医学部〜23:00就寝
キャンプ場から熊本大学医学部までヒッチハイクで移動した。途中、香川さんとちょっとした賭けをしてまけたので11ミリザイルを持たされることになり、とても重いザックになった。軽トラの荷台に乗せてもらったり、トラックのお兄さんにパンとコーヒーを頂いたりしてけっこう楽しかった。また、スーパーで馬刺しを買って食べたりもした。熊大医学部で香川さんの友達の藤本さんと医学部の山岳部の人たちに出会った。その日は藤本さんに焼肉をおごってもらい、家にまで泊めてもらった。本当にありがとうございました。

【雑感】
教育学部4年 香川浩士
 今回の登攀合宿は,3月に予定している障子岳での登攀のための予行演習という目的と,次代を担う存在である2年生の新谷元信君の本チャンの岩場の経験という2つの目的があった。この2つは結果的に果たされたと思う。自分的にも,初めての雌鉾岳のそれも看板ルートである「美しいトラバースルート」を登攀でき,かなり満足できた。元信は良くやったと思う。初めての本チャンで雌鉾の1ピッチに中間支点が1個程度しかないW+をリードしきったのは特筆に値すると思う。そのほかにも,5ピッチ目からの2ピッチに渡るトラバース部分で,冷静にルート図を見て,途中からバンドを少し下りてからトラバースするということを見抜きリードしていった。(自分を含め,普通初見参のクライマーなら,あのままバンドを辿ってしまうのではないだろうか。)しかし、今回俺たちの登った岩場は,まだ本物の「アルパインクライミング」と呼べる壁ではないと思う。剱岳の岩場のように,もっと落石が多かったり,アプローチが長かったり,プロテクションがボロボロだったり,天気が悪い所の岩場だったり、様々な困難を抱える岩場がたくさんある。これに満足しないで,どんどん自分の技量を伸ばしていってくれ。そして今後,今回の経験を生かして,岩登りの分野で部の皆を引っ張るくらいの存在になっていってほしいと思う。
 登攀を離れて、帰路,熊本大医学部山岳部の藤本君家に泊めさせてもらった。焼肉も食わせてくれ,互いに将来のことなど語り合った。見知らぬ土地での山仲間の存在ほどありがたいと思うことは無い。彼との付き合いは,私が1年の時の3月,石鎚山での偶然の出会いが始まりだった。わが部の仲間は当然だが,山で偶然出会う友も,大切にしていきたいものである。
 
理学部物理学科2年 新谷元信
楽しくて満足した合宿になった。人工はまだまだうまく出来ないが、あまりおもしろいということもないので練習したいとは思わない。フリークライミングがもっとうまくなりたいので、できる限り練習しようと思う。おそらく今回が香川さんと行く最後の山行になったはずだ。いい思い出になると思う。香川さん、ありがとうございました。